簡易的、読者層論について

多分一般誌で男性向けに売られてる中で一番アレな雑誌は(ここで言う一般誌の定義は全年齢のレーティングの意)
まちがいなくチャンピオンREDだと思うのですが、
あそこの作品はむしろ
なぜ有害指定図書受けなかったんだってのも多かったり。
あれ、僕が天才と思ってる松山せいじ先生の作品がその対象になったんだっけ?
http://den.blog.ocn.ne.jp/densuke/
と、思って松山先生のブログを見るとエイケン10周年だそうです。
うむエイケンは「性交類似行為」すらなかったな。
伝助がとりあえず妄想で脱がすのと、不条理に脱げるのと、不条理に脱ぐのばっかで、
脱がし方の不条理さは一種の芸術の領域でした。
其の反面、たとえヒロインの千春と伝助が同じベッドで寝る結果になったとしても、
「セックス」には突入しないのが奇妙であり律儀な「自主規制」なんだと思います。
あの、奇妙で過剰なまでに脱がすタイプの作品はある意味「少年漫画」の象徴でもあるんだよなぁ脱がすことが目的であって、そのほかは全て手段であって、
「セックスという領域だけは絶対に侵さない」
少年が「性」に芽生えることを否定しないけれど、無闇やたらに性交という線は越えないという意味では、ある意味で少年漫画にかなり共通したテーゼになっているのかもしれません。


それで、松山先生についてちょいと情報量を増やして検索書けると次の情報が出てきました。
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_manga__20101217_11/story/20101217jcast2010283860/
http://den.blog.ocn.ne.jp/densuke/2010/03/post_3730.html
「奥サマは小学生」か規制対象云々は

ってか、TVでやり玉に上がったときに批判が多かったから、
モザイクかけて報道するしかなくなったってのもあるんだろうなぁと残念に思ってます。
このときも物議かもし出す発言してるのは副知事なのか
ってか、あの副知事。知事の子分とだけあって基本的に同じような考えの持ち主なんでしょうねえという気持で一杯になりました。


個人的にぶっ☆かけはR18で出したほうがいいと思います。
ってか途中でエロがキツかったので本を閉じてしまいました。
ただ、これ「私にキツくても、他の人にはキツくない」っていうか「性交類似行為」すら見られないから規制かけられないんじゃないかなぁ。

チャンピオンREDは「少年向け」って表向きってわけでもなさそう
っていうか

18禁について考える上で、大事なのはレーティング以前に購買層の話

漫画だけじゃなくて、あらゆる「創作物」。
小説や映画、演劇に、音楽
どれも「ターゲット層」というものは必ず存在します。

というか、創作物じゃないメディアでも「視聴ターゲット層」というものは必ず存在します。

情報はそこへ向けて発信するもので、イレギュラーが見るのは「配慮」程度になるのは当然なんだよな

でだ、チャンピオンREDって異常なまでにニッチなんだよなぁ
美少女とバトルがすきなのオタクのための雑誌であって
ジャンプ漫画と比べたら1/5以下(そもそもメインの週間少年チャンピオンの交渉発行部数50万部が週間少年ジャンプの1/5よりも少ない)の世界。
単行本の発行部数なんて更に少ないんだろうなあ。

これで、生き残りをかけてやれることすべてやろうとするのは作者の権利であり義務か。

んで、
生活懸かってる作品」を流通規制かけられちゃ、
生活保障のお世話になる人出るぞ

漫画家で金持ちなのは大ヒット飛ばした作家ぐらいです。
赤松先生の日記を一通り読めばよく分かります。
http://ailove.net/
AI止ま時代は連載終了の単行本印税で新しいPCが買えるぞやったー
みたいな日記を書かれています。

いやさぁ。
連載終了したら次の連載までプーだし、それまで食わなきゃいけないから相応の貯金はあったんでしょうが。

赤字覚悟の事業に乗り出すのは、
事実それだけ現場下層を経験してる上でもっと下層(この場合の下というのは収入の意味)も見てきてるでしょうし、その人に食わせたいという強い希望があるからに違いないでしょう。

赤松先生自身は「ネギまが規制対象になるならその穴を抜けるだけ」と言ってるけど、
それを楽しんでやれる作家ってやっぱり稀だと思う。
プロになった以上自分の作品を「魂を込めた芸術」と思ってる作家がほとんどで、
あそこまで「売れる」作品を描こう、そのことで「読者を喜ばそう」
と割り切ってましたけど、売れっ子でない作家はそうはいきません。

いかに限界に挑戦したギリギリの描写に魂を賭ける作家もいるでしょう。
まぁ、やりすぎて現行の有害図書指定喰らったら仕方ないとしか言いようがないのですが。

話を読者層の観点に戻します。

チャンピオンREDの事実上の読者層はくどいようですがコアなオタクです。
チャンピオンREDの漫画しか読まないのは稀で、他の漫画も読んでる人が圧倒的多数でしょう。

要するに「需要のある層しか読まない」
この経済効果的も規制かけてうれしいかどうか微妙な層に圧力をかける条例が、
規制をかけられたとしてもニッチなことこの上ない、
漫画についてそもそも詳しくないと読めないところをちくちくといじめてもしょうがないんそれが今回の結論ですね。

ぶっちゃけると、性に興味を覚えた中学生に需要があるのは、そんなマニアックなものでなく「現行の条例で買えない成人漫画」とかもっと直接的なものだと思うんですよ。
それができんから少年漫画でちょっぴりエッチな作品を見て満足する。

あれ、これでなんか丸く収まる気がしました。

そもそも「ふたりエッチ」なんつー超有名作品の存在は結構大きい気がします。